風_現実(7月10日20:40更新)
乾いた路面に鳴り響くスキール音。

それに伴うテールスライド。

意図して飛ばしているわけではないが、適度な速度域は、心とマシンを踊らせる。

突如として起こった事象に対し、私は、何事も無かったかのようにハンドルをさばく。

そして、アクセルワークにより、スライド量を手の内でコントロールしていく。

カウンターを当て、コーナーを駆け抜ける。

そして私は、何事も無かったかのように、車体を白線の中におさめていく。

まるで、何事もなかったかのように。
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