そんな君が愛しい
――――♪
「起立ー…礼!」
「「ありがとうございましたあ」」
HRも終わり、
俺は帰る支度をして
教室を出た。
「そ、爽くん!」
その声に
俺は振り向いた。
……沙葉?
「…もしかして亘?」
なんとなく分かった。
こんな所で待つって言ったら
俺と同じクラスの亘を
待っているのだと。
しかし
違ったんだ――――。
「違うの。爽くんに
話したい事があって…」
俯いたまま
そう彼女は言った。
んん?
……俺ぇー!!?