そんな君が愛しい
淡い期待を胸に
俺と沙葉は図書室に入った。
やっぱり図書室は
しんと静まり返っていて
俺の緊張は
さらに増していった。
沙葉に聞こえてしまいそうなくらい俺の心臓は
バクバク鳴っている。
「……で、話って何ー?」
ニコッと軽く笑って
沙葉に尋ねた。
すると沙葉は
なぜか顔を赤くして
俯いてしまった。
…………なんで?
なんで照れてるの?
疑問が頭を過った。
そして
淡い期待は
さらに強くなっていく。