そんな君が愛しい



「爽、俺は中途半端に
優しくしたくないんだ…。

常葉が本気なら
なおさら……――――」



「えっ?」




いつも遊びまくってる亘が
真剣に言うものだから

俺はビックリして
亘を見つめた。




「くくっ。
その反応、失礼じゃね?」


見透かされたのか
亘が笑いながら俺に言った。



「だ、だって……
いつも遊んでるじゃん」



「それは女も俺に本気じゃないから。付き合うとかの話に
なったら縁切ってるし」



「……」



確かにそうだ。

いつだって亘は
遊んだりはするけど

付き合うとかいう話は
聞いたことがない。




< 59 / 88 >

この作品をシェア

pagetop