恋せよ乙女


「とりあえず生きてる」

「今日から学校でしょ?休まないで行きなさいよ。それとコレ」


あたしの方を一切視ようともせず、くるまっている毛布から細い腕を出し、テーブルの上にあるソレを指指した。




確認は必要ない。
あたしは返事をする事無く洗面所へと向かった。



「…ムカつく」


久し振りに聞くおばさんの声は相変わらず可愛くて、

視界に一瞬だけ捉えたおばさんは寝起きなのに……相変わらず綺麗だった。



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