恋せよ乙女


「あっ、ここどうぞ」


ひとりの女の子が机の横から鞄を取った。


「…え、でも」

「あたし達向こうに座るから、ねっ?」

「う、うん。どうぞ」


そう言って一緒にいた友達までも横の机から鞄をとった。


「…ありがとう」


あたしの言葉に明らかに引き吊った笑みを浮かべた2人は、足早に違う席へと移動した。


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