ONE-SIDED LOVE
放課後
しーぃんとした教室にシャーペンの動く音だけが響く
「あー面倒くさい」
ドンっと中口くんが机を叩く
「まあまあ。頑張ろうや」
新田の励まし虚しく 机に落書きして遊び始める中口くん
「確かに飽きてきた」
ゆうさんの言葉に賛同
『疲れた』
すーっと後ろの黒板に移動してア○パ○マ○を書いた
それを見た中口くんが寄ってきた
「チョーク貸して」
『はい』
手渡しだから手と手が触れ合う
中口くんはそれを気にする事なくア○パ○マ○に細工をほどこしていく
「できた」
の声とともに出来ていたのは
『織田信長だ』
ア○パ○マ○バージョン織田信長
コツコツ
誰か近寄ってくる音
みんな急いで席に座る
「ちゃんとやりよる??」
『うん』
「誰ね、ここに落書きしたの。真面目にしなさいや」
『あたしらじゃないよ』
「違うやつが入って来てからね、落書きしてったんよ」
中口くんと二人で嘘を重ねていく
「いい加減にしなさいよ。次やったら許さんけんね。今日はもう終わり」
みんなが教室から出ていく