ONE-SIDED LOVE

入学式が終わり今度は保護者と一緒に教室へむかった

「ちゃんとしなさいや」

『しとる』

一番後ろの席
母さんに話しかけられる

明日のことを話しグラウンド

クラス写真撮影


それで一日目は解散


次の日はHRで教科書配布

「大樹、ネームペン貸せや」
不意に聞こえた声の方を向く

右側の男の子
中口拓斗

同じ小学校だった中井 大樹くんに対しての言葉だった

あれ?さっきネームペン持ってたよね

中井くんは中々貸そうとしない
「早く貸せや」
『ねぇ。』

声をかけてみた
振り向いたときにネームペンを差し出す

『はい』
「あ、ありがとう」

ネームペンを受け取り静かに名前を書き始める中口くん

苦手だな。そう思った


それが彼の第一印象

桜が舞う季節
これから始まる恋の幕開けでした。


< 8 / 35 >

この作品をシェア

pagetop