ONE-SIDED LOVE
入学式が終わり今度は保護者と一緒に教室へむかった
「ちゃんとしなさいや」
『しとる』
一番後ろの席
母さんに話しかけられる
明日のことを話しグラウンド
クラス写真撮影
それで一日目は解散
次の日はHRで教科書配布
「大樹、ネームペン貸せや」
不意に聞こえた声の方を向く
右側の男の子
中口拓斗
同じ小学校だった中井 大樹くんに対しての言葉だった
あれ?さっきネームペン持ってたよね
中井くんは中々貸そうとしない
「早く貸せや」
『ねぇ。』
声をかけてみた
振り向いたときにネームペンを差し出す
『はい』
「あ、ありがとう」
ネームペンを受け取り静かに名前を書き始める中口くん
苦手だな。そう思った
それが彼の第一印象
桜が舞う季節
これから始まる恋の幕開けでした。