forget-me-not
(……………!)
『うぐッ』
私の首を思い切りしめた。
「なにがわかったか、教えてほしい?」
『ア…ァア…ァ』
「あ、声でない?本当、フウは弱いよね」
突然愛されたようにキスを落とされ、優しく触れられ、かと思えば…
(…殺人鬼かこいつ)
気道をうまく抑えられているせいで、そんなに力を入れられているわけでもないのに声がでない。
(…なんで、こんな)
彼の行動に論理的な根拠がみえない。
だからいまの彼はきっと…
物凄く、危険だ。
「恋愛ってなんなのかがわかったんだよ」
突発的に首を絞められていることから必然的に生じるこちらの焦燥などお構い無しに、夜くんは落ち着いて語りだした。
『な、…なの?』
彼によって故意に気道が緩められたことにより、わずかに声がでる。
「それはね…
傷の舐めあい、かな。」