先生は蒼い瞳の狼くん*2nd




だから、行きたくない…


「サラ…」


黙りこむ私に、さっきとは全く違う優しい声で私の名前を呼んで…


「…………っ」


「行こう」


そっと、手を引かれる


その行為が優しくて、私はつい龍之介くんに負けてしまう


龍之介くんも千尋先生なみにずるい


怒るだけおこるくせに

優しいときはとことん優しいんだ


いつもそう、出会った時もそう


交流会のときも、今も



龍之介くんの馬鹿…そう心でおもい


私は龍之介くんに手を引かれながら保健室にむかった



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