先生は蒼い瞳の狼くん*2nd







「そうか」


先生が笑いながらそう言うと、タイミングよくピピピと体温計の音がする


あ、鳴った…


ワイシャツの隙間から体温計を出して先生に渡すと微かに顔をしかめた


「37.9か…高いな。薬は飲んだんだよな?いま氷枕もってくるからちょっと待ってろ」


ギシッと音を立ててベッドから立ち上がり先生が冷蔵庫から氷をだす


「………」


そんな先生をみていて

私は思う―…


私から、謙先生のことを聞かなくちゃいけないの…かな


たぶん、先生の様子からすると絶対に自分からは話してくれないだろう


元々は私に対するお仕置きなんだもん


だけど…なんて言えって言うの?



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