先生は蒼い瞳の狼くん*2nd




ただでさえ、謙先生が元カノってだけで私は不利な立場だ


下手なことを聞いたら振られてしまうに決まってる


だから…先生が言わないなら、私も聞けないよ…


そう複雑な気分でいると、先生が氷枕をもって私のところにくる


「ほら、頭あげろ」


「…はい」


素直に頭をあげると冷たい感覚が気持ちいい


「少し、寝てろ」

「……」


そう言うと、先生の手が額に触れる


「…っ」

久しぶりに触れられた先生の手が大きくて、やっぱり気持ちいい


「前みたいに、寝るまで傍にいてやるから」


「………っ」


千尋先生―…






わたし、やっぱり―…



「…あの」

「ん?」


聞きたい

どうなってもいい

だって、気になるんだもん



二人のこと―…



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