先生は蒼い瞳の狼くん*2nd








―――――……




カツカツ


パサッ



ペンを走らせる音や紙をめくる音が私の耳に響く



「…ん」


規則だだしいその音に誘われるように私はそっと目をあけると、朝きたときより微かに薄暗い気がする

あれ―…わたし


「…どのくらい寝たんだろう…」


身体を起こすと、朝にくらべてかなり身体が楽だ

「……」


そんな事を思っていると、カーテンが遠慮がちに少しあいてそこから千尋先生が顔をだす


「起きたか」


「…はい」


私が頷くと、先生は朝と同じようにベッドに座り私の額を触る


「熱はひいたな。朝から一回も起きなかったから心配してたんだぞ」


「…え、朝から、ですか?」


朝からって…今何時なの?!


急いで保健室の時計をみると、もう四時半


わたし、かなり寝てたんだ…


「寝不足で熱が出たのかもな。遅くまで起きてるからだ」


「…………」


遅くまでって…確かにそうだけど

それは、千尋先生のことが心配だったからだ


「…ごめんなさいっ」


先生が悪いのに、その本人に向かって謝るなんて変な気分


.
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