先生は蒼い瞳の狼くん*2nd




「もう、またそんなつれないこと言っちゃて」

「…あのな」


「なに?」


「俺じゃなくて、謙じゃないのか?」

「は?なんで私なのよ!」


「お前がきたから機嫌が悪くなったんだ」

「そんなの分からないじゃない?私に雪村を不機嫌にさせた言い訳?」


「なんでそんなのする必死があるんだ?」



私の目の前でそんなやり取りが行われてる


まるで、仲をみせつけられてるような気分


やめてよ

そんな二人をみたら…羨ましくて謙先生が憎くなっちゃう―…


そんな風に思う自分も嫌で仕方がない


どうしたら、いいか分からない


そんな感情を抑えるように手に力を込めると同時に謙先生が大きくため息をはいて千尋先生から離れた



「もう、この頑固もの!」


「謙がいうな」

「あー、いやだいやだ!」


プイッと千尋先生から視線を外した謙先生が時計をみる



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