先生は蒼い瞳の狼くん*2nd




つい、…か


不意にその言葉をきいて唇に触れるとまだ熱い


もっと先生に触れたい…


「ねぇ、先生…?」

「ん?」

「わたし、病気かも」

「は?」

ドキドキする胸元を抑えて私は先生をみる


「なんか、いまのキスだけじゃ…足りないっ」

「……」


ピタリと動かす手をとめて驚いたような顔をする


「サラ、それがどういう意味か分かってるのか?」


「…っ」


そんなの、わ、分かってる。私だって、大人なんだもん


そっと、小さく頷くと千尋先生は額に手を当てながらため息をはく


「やめろって、そんな風に誘うな」

「…千尋…先生」


だって、本当に足りないんだもん

私だって変な事を言ってるのは分かってる

だけど、最近足りないの


先生にもっと触りたいし、触って欲しい



.
< 169 / 237 >

この作品をシェア

pagetop