先生は蒼い瞳の狼くん*2nd
「いいか?サラ、今みたこと…誰にも言うな」
「……ぇ?」
そう言う先生の瞳は真剣そのもので…
「は、はい…」
なにがなんだか、分からないまま頷くと先生はホッと息をはいた
「なら、いいんだ、だいたい…なんでサラがこんな所にいるんだ?」
「え?それはっ」
先生に握られてる用紙を指さす
「薬を貰いに…」
「薬を?あぁ、これか」
先生はそう言い、もう興味がないのか、その用紙をポイッとベッドになげる
「ちょっ、あ、あの…先生?」
「くそっ…まさかお前にみられるとは」
先生のうなだれるような声
え?わ、わたしに、見られた???
「とりあえず、一つ…この一週間、連絡しないで悪かった」
「………」
私を壁に押し付けてながら、軽く頭をさげて謝る先生
「あ、い、え」
理由はよくわからないけど、先生を見つけられたからそれはどうでもいい…
そう言うと、私達の間に数秒の沈黙が続き
それを打ち破るように千尋先生が口を開く
「俺はお前に黙っていたことがある」
「………え?」
だ、黙っていたこと?
な、なにそれ
不意に頭を傾げると先生が何かを決心して話そうとすると…
「千尋?あ、やっぱりいた。こんな所でなにして…って、は??」
ヒョコと私達がいる病室に顔を出した男性に千尋先生は固まり私もその姿に身体が固まってしまった
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