先生は蒼い瞳の狼くん*2nd



え、な、なに?


「先生?」


「…いや、たぶん…会えるのは何ヵ月に一回とかになる」


「………え?」


何ヵ月に一回?


どうして?だって病院はすぐそこだ

いくら忙しくてもそんなに会えないものなの?



「先生?」


「実は、いまの病院にアメリカから日本人の医者が来てる。その先生は親父と親交が深くて俺もよくして貰ってるんだ」


ま、まさか…


「その先生が、俺なら特別に面倒を見てくれるって話しも出てる」


「………」


「だから、サラ…俺は」


「っ!?」


先生がそう言った瞬間、それ以上聞きたくない


そんな思いが膨れ上がって、思わずその場所から立ち上がる


「サラ?」


いやだ、聞きたくない


その先に続く言葉が何かなんて予想出来るから


それを聞いてしまったら…例えば心で思ってなくても、"行ってらっしゃい"って言ってしまう自分が予想できて―…





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