先生は蒼い瞳の狼くん*2nd
「千尋が朝から元気なくて聞いたら、あの事を言ったって言うから…多分、納得して貰えなかったんだなって」
「………はぃ」
「寂しいか?いなくなるのは」
その言葉に私は頷く
「でも、納得してないわけじゃないんです…それが先生の出した道なら…応援したい」
「なら、どうして?どうして、最後まで聞かないで逃げたの?」
「………」
「雪村?」
「先生の目をみたら、言わなくても分かったんです。だから、もし最後まで聞いたら、私を置いて遠くにいって…それでも好きでいる自信がないんです」
「…………」
「だから、狡いって分かっても…最後まで聞くなんてこと、出来ませんでした」
私がそういい終わると、謙先生は呆れたような顔
「全く、あんた達って似た者同士ね」
「え?」
「目の前にある事実に縛られ過ぎ」
「?」
「もっと、広い視野で千尋をみてあげて?」
「………」
「これは、親友としてのお願いだからな」
謙先生はそう言い、仕事があるから、と
私を置いて教室を出ていってしまう
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