先生は蒼い瞳の狼くん*2nd



これが、最後

だから、身体に先生の温もりを強く感じたい


そう思ったわたしは、先生を最初にみたらこうするって決めていた


「…」


先生の香りとか、本当に、本当に最後でいいから先生に触れたかった…




「どうした?サラ…珍しいな、こんな風に抱き付いてくるなんて」

「……」


そんな風に聞いてくる先生に私は抱き付いたまま首を精一杯ふる


涙は…もう出て来そうだ


だけど、出さない。そう決めたから



「…………サラ」


「………」


先生が私を呼ぶ声に、反応するように私は涙をこらえながら、そっと離れた



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