先生は蒼い瞳の狼くん*2nd
でも、この本って…
本は本なんだけど、これは普通の本なんかじゃない
だってこの本―…そう思った時―…
「あ!ところで、ちーちゃん?」
瑠花が脚を組んで千尋先生を見上げた
「この前、どうなったの?」
「この前??何がだ?」
目をパチパチさせる先生
「あれ~誤魔化したって私知ってるんだからね!この間、ちーちゃんが謙先生に頼まれて合コンしたの知ってるんだから」
「…ぇ」
またあの悪魔の微笑みで話す瑠花の言葉にページをめくる私の手が止まった
ご、合コン!?
「それ、謙…じゃなくて、高橋先生に聞いたのか?」
「うん」
「…その話だけか?」
「あはは!まさか、ちーちゃんがその合コンで女をお持ち帰りした!なんて話しは聞いてないよー」
お、お持ちかえり!?
「えっ!?」
反射的に私の口から出てしまった悲鳴に二人は一斉に私を見つめる
あっ、しまった…!
急いで口を塞ぎ、"すみません"と言いながら背中を向けた
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