先生は蒼い瞳の狼くん*2nd




そう、本当に待つだけ―…


待つ、だけ


だったのに―…












ガラッ――…


「千尋~~!!」


「「!?」」


落雷が落ちたような勢いで扉が開けられて、慌てて先生が私から離れてクルッと扉の方を見る


「っ」

やばいっ


バクバクなる心臓を必死に抑えながら、私は先生に落とされたリボンを拾った。


"千尋"そう呼びながら、入って来た声はさっき私が話題にした謙先生で…



「謙先生!そんなに走らなくたって!!」


後に続くように、息を切らした瑠花が保健室に入って来た


「お前らな、もう少し静かにしろ」


軽く咳払いをして、そう言い、先生は何事も無かったかのように自分の席に座ってしまう



「あ、悪い…じゃなくて…ごめんなさい。千尋先生」


謝る先生に、私は少しホッとした


良かった。バレてない


こーゆう事は前にもあって、慣れるものじゃない

って、言うか。心臓に悪い。


黙り込む私に謙先生は私の顔をじーとみる



.
< 43 / 237 >

この作品をシェア

pagetop