本気だからねっ!

遊びと本気

「はぁー………」


あたし、なんてこと言っちゃったんだろ。


瑞模君に“最低”って言っちゃった。


仮にも好きな人に。


「あたしこそ、最低だよ」


瑞模君にも何かしらの事情があったってわかってるのに、それなのに瑞模君を傷つける言葉を言ってしまった。


さっき固めた決意はもう揺らいでいて、あたしのさっきの決意は何だったの?って思う。


それくらい瑞模君に左右されやすいんだ、あたし。


「もう、こんな自分嫌だよー………」


あたしは、泣き出した。
ぽろぽろ溢れだす涙は止まることを知らないみたいで、どんどん流れ出てくる。


あぁ、あたしって、何でこんなに泣き虫で弱虫で我が儘なんだろう。


瑞模君のことですぐ左右されるあたしの心は、我が儘過ぎるんだ。


瑞模君が大好きなくせに、辛いのが嫌で千歳君に甘えてる。


そんなの失礼にも程があるってわかってるけど………自分の気持ちを押さえることが出来ないんだ。










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