本気だからねっ!
だって、静原先輩に付き合ってんの?って聞かれたとき、瑞模君の顔が浮かんだ。


今日の帰り道、神村君にちゃんと言おうって思ってたことだけどさ……


なんか、苦しくなっちゃって。誰かに嘘つくのが。


なんて、頭の中でグルグル考えてたら千歳君がいつの間にか答えてた。


「……付き合ってますよ。これでいいでしょう?離してください!仕事進まないですよ」


千歳君がそう言って、やっと静原先輩も離す気になったみたい。


「んな怒るなよ。ちょっとからかっただけだろ?」


「そうですけど……あんまり検索とかされたくなくて。すみません」


……なんか、空気沈んでない?
あたしはずっと黙ったままだし、千歳君は怒ってるみたいだし、静原先輩は千歳君を怒らせちゃったことに慌ててるし。


………どうしよう。


その場にいづらくなったのと、この空気で仕事をするのが嫌で逃げ出したくなった。
だけど、そんなことも出来なくて………。










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