本気だからねっ!
そんなとき、タイミングよく梨紗先輩が現れた。


「遅れてごめんなさい!………って、あれ?」


事情がわからない先輩にあたしはコソッと教えた。


「あ、なるほど!そりゃ、この空気になるわね。神村君が怒るなんて珍しいもの」


そう言って一人納得する梨紗先輩。


「さぁさぁ、こんな雰囲気にしないで、明るくやりましょう?こんな雰囲気だったら、上手く仕事捗らないわよ!」


そう言って、場を和ませようとする梨紗先輩。
静原先輩は『ありがとう!』みたいな目をしてるけど、千歳君は不機嫌のままで………。


そういえば、さっき梨紗先輩に妬いてるって言ってたもんな。


ん〜、どうすればいいの??


あたしが一人で悩んでいると、静原先輩がひそひそとあたしに耳打ちしてきた。


「神村にさ、さっきごめんね。許してくれる?って言ってみてくれない?」


お願い、ってポーズをされてあたしに顔を向けてくる先輩。










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