本気だからねっ!
「ちょ、先輩!?な………何、して……っ、ぅえ!!?」


もう、完全パニックだよ。


まさか、本当に先輩にキスされるなんて思ってないもん……。


「クスッ。杏乃ちゃん大丈夫?」


笑いながら言う先輩。


ってか、いつの間にか杏乃ちゃんって呼んでるし………。


「な……なん、何で、キスなんか………!!」


未だにパニックのあたし。


「だって、杏乃ちゃんが悪いんだよ?
……上目遣いなんかしてくるから」


「えっ?」


最後の方が聞こえなくてあたしは先輩に聞き返す。


「や、なんでもないよ。それより、もうみんなも来るから作業始めようか」


「あ、はい……」


話を逸らされた気がするけど、とりあえずあたしは先輩が言った通りに作業を進めることにした。


「あ、それと、さっき言ったこと本当のことだから」


「えっ?」


「杏乃ちゃんのこと気になってるってやつ。だから、俺のこと、少しは考えといてね?」


………なーんて、言われてしまいました…。










< 141 / 240 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop