本気だからねっ!
「先輩の口振りと杏乃ちゃんの態度からして、何かされたってのはお見通しだよ?
……俺、そんな態度とられたらめちゃくちゃ気になってしょうがないんだけど」


そう言う千歳君の顔が物凄く怖くて、あたしはどうしていいかわからなくなった。


……素直に言っても怒りそうだなー……。


出来れば千歳君と静原先輩が喧嘩になることは避けたい。


委員会前だし、雰囲気悪いまま始めたくないもん。


「………帰りに話すよ。きっと今日も遅くなるよね?」


考えた末、あたしは帰りに言うことにした。


ってか、一番に梨紗先輩に相談したいよーっ!!


っていう理由もあって、帰りに言うことにした。


「……うん。わかった」


千歳君はあたしの返事に納得がいかないのか、複雑な表情を浮かべてそう言った。


「黒板終わったー?」


「あ、すいません!まだです!千歳君、これもお願いしていい?」


先に終わっていた千歳君にもう一枚紙を渡してお願いする。


「あ、うん。いいよ」


千歳君はあたしから紙を受けとると、ニコッと微笑んで作業に移った。










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