本気だからねっ!
「う…うん……」


そう頷いて、あたしたちは屋上に向かった。


「………あたし、この屋上で瑞模君に付き合ってって言われたんだっけ。


遊びって条件付きで」


「そうだったっけな。


こんなに面倒な女だと思わなかったけどな」


「なにそれ!瑞模君最低!」


「あっそ。
あ、つーかあれってなに?」


「えっ?……あぁ。あれね。


瑞模君が言った、
“お前は俺に全てを見せてくれんのかよ?”
ってやつ。
あれ、どういう意味?」


「ん?どういう意味って言われてもな……。


意味なんてねぇけど。
そのままんまだよ」


「……あたし、瑞模君には全部さらけ出してるつもりだよ」


そう答えるあたし。


だって、あたしあんなに瑞模君が好きだって伝えたよ。


それは、伝わってなかったのかな?










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