本気だからねっ!
「あたし………今も昔も、変わらず瑞模君が好きだよ。


瑞模君が遊びでも、本気にならなくても、どんな人だとしても。


あたしは瑞模君が好き」


素直に伝えたかったこの気持ち。


街でぶつかって、初めて言葉を交わしたあの日。


あたしの恋は、あの日から動き出したね。


ただ見ているだけだった恋が、瑞模君を振り向かせようって本気になった。


瑞模君にここで“付き合って”って言われたとき、一瞬すごく嬉しかった。


でも、あれはただ遊びでっていう理由があって。


そしたらますますあたしは本気になったよね。


絶対瑞模君を振り向かせる!って、心に誓ったんだよ。


………だけど、そう簡単に瑞模君を振り向かせることは出来なくて。


何度も何度も瑞模君を諦めたくなった。


そして、あたしは千歳君にすがったんだ。


最低なことをしてしまったの。


………でも、それくらい心に余裕がなかったんだよ。










< 229 / 240 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop