本気だからねっ!

瑞模side

「………俺は」


………俺は。


今までの人生、全てがクソだと思ってた。


母親が出ていって、父親が崩れて。


俺の前でだけは父親は明るく振る舞ってくれたけど、崩れていく父親を見ていると、俺がなんとかしなきゃって言う気持ちでいっぱいになってた。


でも、後から段々、そんな崩れていく父親が見てらんなくて。


父親には感謝しても、父親が大嫌いだった。


そんな嫌いな父親の真似を、俺はいつもやっていた。


女とは、ヤるだけの関係。


ただの遊び。


とりあえず軽くデートして、遊んで。


そんな関係でしか、女を見ることなんかなかった。


ガキの頃は好きなやつがいて、淡い恋心を抱いていたけど。


そんなものはくだらないとしか思っていなかった。


女は、どうでもよかった。


ただ、関係があればよかった。










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