本気だからねっ！

「まー、確かにそうかもね」

「だけどさ、瑞模君は今まで色んな女の子と付き合って、女遊びしてるでしょ？
到底あたしを好きになるとは思えないっていうか」

「んー、そうかな？」


智佳は首を傾げる。


「なんで？」

「だってさ、人の心なんて、簡単に変わるじゃない？
いくら失恋したってまた違う人を好きになったりするじゃない。そういう感じで、中森君も杏乃を好きになったんじゃないかなって思ったの」


「………そんなことって、あるのかなぁ？」

「あるでしょ。それに、中森君のこと、振り向かせるんでしょ？」

「そうだけどさ………。
瑞模君、絶対本気なんかならないって言うんだよね……」