本気だからねっ!
「だから謝らないで」


「うん……。俺、もう行くわ」


「………一つだけいい?」


瑞模君が立ち上がって、生徒会室を出ようとしたところで、あたしは瑞模君を引き留めた。


「………何?」


「何であたしに告白したの?あと、何で告白したくせに他の女の人と遊んでたの?」


前に見た光景。
嘘だって何度も思おうとしたけど、あれは本当のこと。


あたし、あれを見たあとしばらくは瑞模君と絶対話せないと思ってた。


だけど、ここまできたら聞くしかないじゃん。


「質問一つじゃないじゃん」


「いいから答えて」


「俺が告ったのは遊びで。お前、真由を振ったの知ってるだろ?」


「うん」


「そのとき関係を持ってたのが真由しかいなくて、真由を振ったら遊ぶ人が誰もいなかった。だから、俺に告ってきたお前をターゲットに決めた」


あたしには怒りが込み上げてきたけど、それを押さえて話を続けるよう促す。










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