本気だからねっ!
そこで一旦話を止めた千歳君。


「それに………?」


続きが気になってはやく次の言葉を言うように促す。


「それに………俺が勝手に好きなだけだし。杏乃ちゃんが謝ることじゃないよ。
それより、話してくれる気になった?」


「うん………。でも、これを千歳君に言っていいのかわかんないから………」


あたしは俯きながらそう言う。


「………俺は、何を言われても大丈夫だよ。それに、誰かに言うつもりもないし」


「でも………。本当に大丈夫………?」


「うん。何言われても平気。だから、話して?」


「わかった………」


そうして、あたしは千歳君に瑞模君のことを色々話した。


――――――――――
――――――――
――――――


全てを話終わって、あたしも千歳君も黙っている。


しばらくの沈黙のあと、不意に千歳君が口を開いて言葉を発した。


「杏乃ちゃん………。大丈夫?」










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