それはまるで粉雪のように

―岡本家ー

「今日だけは……メールしたくないな……」

そう思いながらベッドに寝転ぶ美帆。

「…………」

上を向き、腕を眼の上に置く。

「…………」

今日の事を考えると、何故だか目頭が熱くなる。

「…………あ」

ふと、ある事を思い出した。

「クラス会の予定をみんなに伝えなきゃ」

今は可能なら事実から逃避したい気持ちで一杯だったことからか、先のこととは全く関係ない内容に関わろうとする美帆。携帯でクラスメートに連絡を入れようとするが、

「携帯、携帯っと……あれ?」
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