それはまるで粉雪のように
「しかし……さっきの話だと、ある1人の男子生徒を追いかけて逆瀬高校に入学したやつがいて……健二、それがこの平林というわけか?」

「いかにも……」

谷口の質問には健二ではなく平林が答えた。まだ手を顎に当てたままの状態で平林は続ける。

「私がこの御影健二を追いかけるために、逆瀬高校に入学したのだよ。」

「……早く帰ろう」

健二はまるで何もなかったかのように歩き始めた。それに続いて谷口と
平林は歩く。

「へ~……でもなんで御影を追っかけてるんだ?」

「もちろん、面白いからだ!!」

「ふむふむ……」

一体何に関心を示してんだ、こいつは……と、健二は不機嫌そうに左手を左ポケットに突っ込んだ。
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