それはまるで粉雪のように
「だからさ、ついでに私の私用も頼まれてくれないかな?」

「いいですけど……どんな内容なんですか?」

「それはね……」

そう言って、汐見はポケットから1枚のプリントを出した。

「『風紀委員募集』?」

みさきはプリントの題を声に出して読んだ。その言葉に反応して、美帆がナマケモノのようにゆっくりと顔を起こした。

「そう。これを職員室の尾崎先生に渡してほしいのよ。」

「わかりました。渡しておきますね」

「ありがとう!!さすがクラス会長ね!!」

汐見はみさきの手を掴んで言った。

「そんな……大袈裟ですよ……」

それに苦笑いで答えるみさき。

キーンコーン、カーンコーン

「あ、授業始まるね」

「次は英語。頑張りましょう」

教室の扉が開いた。

「授業始めるぞ~」

英語教師が来たため、美帆の得意な授業が始まった。
しかし美帆の脳裏には『風紀委員募集』のプリントが映っていた。が、表情は未だに暗かった。
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