あたしの執事(カレ)はバンパイアっ
何だろう。


キュート。


あたしの知らない、リュークを知ってるのかな。


リューク。

慌ててた。

あんなリューク。

初めて見たよ。


何だろう。


胸が、ざわざわ。


騒ぐなぁ。


「リューク。何を隠しているの?」


「ええと…。何でもありませんよ?お嬢様?」



その時のリュークの顔が、妙に辛そうに見えて。


あたし、それ以上は聞けなかったんだよね。
リューク。


なんか気まずいなぁ~~。

ちょっとあの顔が気になって、あたし。


外に抜け出した。

箒で飛ぶのは、実は。

苦手。

外は、暗闇。

ガクガクしながら、空を飛んで居たら。

「きゃあっっ!」


風が吹いてきて、あたしの箒を拐う。

あたしは、くるくる。

風に導かれて、上下に揺すられて。

必死に、箒にしがみつく。

「やん…っリュークッ!」


思わず叫んだら。

「はい。お嬢様」

ふわっ。


あたしは、リュークの軟らかい腕に抱えられていた…。

「あ…。」


ドキンとした。

あたしは、バカだね。
リュークの顔に見とれちゃった…。


本当に…。


バカだよ。





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