1秒のその先♡少しずつ変わって行く距離間
そう、私は自分に言い聞かせた。


スゥーッと軽く息を吸った。


大丈夫、いけるわ。


「ま、待って。待って!!(行かないでっ!!)」


「えっ?」


「待って、お願い…、行かないで…。りょっ、涼くん」


涼くんが離れて行っちゃうと思ったら、急に寂しくて、悲しくなった。


どうして、こんなにも涙が溢れ出して来るの?


「(!!)っ…(愛夢…っ)」


涼くんは咄嗟に駆け寄って来て、私を優しく抱き締めて来た。


怖かったはずなのに、今はこんなにも彼の存在を求めている。


涼くんの傍にいたい…、そう感じ始めている私がいた。

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