1秒のその先♡少しずつ変わって行く距離間
私はギュッと目を瞑り、そこから動けないでいた。


「先輩、すいませんけどそいつ俺のなんで手出さないで貰えます?」


キスされる寸前にそんな声が聞こえて来た。


!!


この声、涼くんだ。


本当に、来てくれた…。


来てくれたのが、こんなにも嬉しいなんて…。


安心していたんだけど、先輩の怒ったような声が聞こえた。


「はぁ!?」


ヤダっ、殴られちゃう!!


そう思い、咄嗟に目を瞑る。


しかし、ただパシッと音がして何も異変はなかった。


「おっと。暴力はいけませんよ、せ~んぱい」

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