1秒のその先♡少しずつ変わって行く距離間
そんなことを辛そうに話す涼雅くんにあのとき、

愛夢が海に入った理由を言えなかった…。


実は、海に入った理由を私はあの日、愛夢が目覚めた日に聞いていたんだ。



『愛夢、何で海になんか入って行ったの?』


『…私にもよくわからないんだ…。

あの時、なんでか胸が苦しくなって、全て忘れたくなったんだ』


『…』


『そしたら、いつの間にか海にいて、酷い頭痛がして、

このまま先に進んで死んじゃってもいいかなって思った…』


『愛夢…(やっぱりショックだったんだ…)』


『でもね、なんでこんなに苦しくて、辛くて、

悲しくて、何もかも忘れたくなったのか、理由がわかんないんだ…』


『えっ…?』

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