1秒のその先♡少しずつ変わって行く距離間
「(ズキッ…  (そうだ…私失恋…記憶が…)」


「ぃやっ…」


「愛夢?」


小さくそう呟いた私に涼雅が不思議そうな顔をする。


「いやっ!!触らないでっ!!

(好きな人がいるくせにっ…キス、してたくせにっ…。優しくしないでっ!!

その手で、彼女を抱きしめた手で、私に触らないでっ)」


「愛夢…」


「ここから出てってっ!!」


「愛m」


「出てってよっ!!早く出てって!!顔、見たくないのっ!!」


泣きそうになるのを必死に抑えて、そう叫んだ。


本当はこんなこと、言いたくない…っ。


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