1秒のその先♡少しずつ変わって行く距離間
「うん。でもね、イヤじゃなかったんだ」


「えっ」


「イヤじゃなかったの。ただね、その時は出来なかったんだ…」


「…何で?イヤじゃなかったんでしょ?」


「うん。…ふと涼雅の顔が浮かんだの。

何でかわからないけど、涼雅の顔が頭に浮かんだんだ。

自分の気持ちが今、何処にあるかもわからないのに、

そんなこと出来なかった…したくなかったの。

俊くんの良い所を沢山知って、惹かれてるような気がしたからこそ、

そんなこと尚更出来なかったの」


「そっか」


「うん。私、どうしたらいいのかわからないの。

涼雅のことをまだ好きなのか、それとも俊くんに惹かれてるのか。…でもね」

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