1秒のその先♡少しずつ変わって行く距離間
屋上のドアの前に着くと、横からその声が更に大きくなって聞こえた。


ふと、横を見てしまっって、見ると…涼雅が女の子と…っ。


その見てはいけない光景を見てしまって、手に持っていたクッキーの袋を落とした。


話すきっかけがなくて、昨日の夜クッキーを焼いたんだ…涼雅は甘党だから。


それを渡して、ちゃんと話すつもりだった…。


クッキーを落とした音に反応して、行為を止め、涼雅がこっちを向いた。


「愛夢…」


「ご、ごめんなさいっ」


私はそれだけ言うと、その場から走って逃げた。


あの場にはいてはいけない、そう思ったから。


それに、あのままあそこにいて、

この溢れてくる涙を抑え切れそうにはなかったから…。

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