1秒のその先♡少しずつ変わって行く距離間
確かめるために、少し近付いてみると、やぱり愛夢だった。


俺は実は今、水族館に来ているんだ。


愛夢と初めてデートに来た水族館に。


デートつっても、付き合ってねぇーけどな。


そして、記憶を失くした愛夢を病院の後に連れて来たのも、ここ。


俺たちの思い出の場所なんだ…。


特に、今愛夢が立って見ている、…ジュゴンの水槽のところは。


「愛夢!!」


俺がそう声を掛けると、ビックッとして、足早にその場から去って行った。


俺の声だってことに気付いたんだな。


「待てよっ!!愛夢!!」


[涼雅side 終]

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