1秒のその先♡少しずつ変わって行く距離間
戸川くんが私にそう言うと、周りからはヒューヒューと(男子たちだけだけどね)

口笛なんか吹かれるし、キャーとか凄い黄色い声が聞こえて来た

(これは女の子たちの声だった…。耳が痛いよ……)。


多分…戸川くんを好きな女の子たちのショックの声と歓声(?)

みたいな声が混ざってたと思う。


「おい、名古屋、早く答えてやれよ~」


なんて周囲は急かして来る。


「(この人たち五月蝿い…)でも…私、あまり戸川くんのこと知らないし……

男の子と付き合ったことなくて…その、あの…よくわからなくて…。

えっと…だからその…もう少し考えさせてくれないかな…?

私に期間をくれないかな…?」


「わかった。じゃあさ、友達から初めて欲しいんだ。俺のこと良く知って欲しいんだ。

そのとき、またも一度言うからさ」


「う、うん。えっと…、よろしくお願いします」


「あぁ、こちらこそ。…えっと…じゃあ、俺戻るわ」


「あっ、う、うん」

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