1秒のその先♡少しずつ変わって行く距離間
戸川くんが戻って行くと、野次馬の数だんだんと減って行った。


今の今まで気付かなかったけど、その中には涼雅の姿もあった。


だって、あんなに人がいたから…。


「りょ」


私が声を掛けようとすると、あいつは少し私を見て、そのまま行ってしまった。


あんな涼雅、初めて見る…。


だから、なんだか声を掛けられなかった。


って言うか、何か睨また気が…何か怒ってる?


何でっ!?


私…、何かした!?


「なーんか、涼雅くん怒ってるみたいね」


「えっ、香菜もそう思う?」


「うん。…と言うか、ヤキモチ妬いたんじゃない?」

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