1秒のその先♡少しずつ変わって行く距離間
そう話す香菜の瞳には涙が溜まっていた。



「香菜…?(香、菜…香菜…香菜…。栄島香菜…ー?)」


「本当にわからないの?忘れちゃったの?」


「香菜?何わけのわからないこと言ってるのよ?」


「えっ?」


「どうしたのよ?何で泣いてるの?」


「私が…、わかるの?」


「はっ?何言ってるのよ?当たり前じゃない、親友なんだから」


「よかったっ!!」


そう一言言うと、ガバッと私に急に抱きついて来た。


「香菜?」


「愛夢、一瞬だけだったけど、私のことがわからなかったんだよ。

忘れちゃってたんだよ」

< 72 / 316 >

この作品をシェア

pagetop