1秒のその先♡少しずつ変わって行く距離間
「…っ」


「きゃっ!!」



小さく声を上げる愛夢。


急に涼雅に抱き締められたからだ。



「りょっ、涼雅…?」


「早く、思い出してくれ…(まだ全部、思い出していないっ…。

ここに来ても何も変わらなかった…)」


そう小さく耳元で囁くように言って来た。


その声は震えているように聞こえた。


「涼雅……、泣いてるの…?」


「…っ…ー」


そんな問いには答えず、更にきつく抱き締めてきた。

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