モノクロ
2人はしばらく立ったまま動けないでいた



言葉が出ない



小6の俺達にこの不可思議な状況が飲み込めるわけがない




すると古川さんが口を開いた



『もしかしたらさ…
あの強い光、あれが何らかの原因で、場所は同じだけど……時代…!今よりもずっと昔に…』



利弘を見る
2人は目が合い、古川さんは笑いながら言う



『なぁ〜んて、ないない!
そんな事、あるわけないよ』



と自分で予想したことをすぐ否定した
ノリツッコミしたよっ!


古川さんは土手を歩き出した



『ちょっ、どこいくの?!』



『考えたってラチあかないもん
明日になれば何か分かるかもしれないし
今は寝るとこ探さなきゃ
そんなとこいつまでもいたってしょうがないでしょ
ほら、探しに行くよ!』



おとなしくて、真面目で、頭が良くて
そんなイメージだった古川さん


でも実は
前向きで、頼もしい


そんな新たな一面が見れた
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