モノクロ
ミーンミーン…
ジジジジジ…



セミの鳴き声がする
と共に遠くで風鈴の音も聞こえた



ゆっくり瞼を開けると
茶色い木で作られたいかにも古そうな天井が見えた



辺りを見渡すとタンス 窓 電気
全てが見たことのない形をしていて
どこか落ち着かない



すると柱の影から丸坊主の少年が俺を見ていた



『ぅうぉぁっ!』



変な声と共に跳び起きる



『ゆずちゃん!目覚ましたよ』



何だ…よく見たらさっき山で会った少年か
脅かすな
ん…?ゆずちゃん?



『あ、よっちゃんありがとう!』


ゆずの声だけ聞こえた
つーか、よっちゃん…?!
いつの間にお互いそんな仲良くなったんだよ!
あ、俺が気絶してる間か…
俺格好わりー



『具合はどう?大丈夫?』



『あぁ…何とか、ここは?』



『よっちゃん家!とりあえずはここに泊めてもらえそうだよ、よかったね
あ!実はよっちゃん家ってね…』



ゆずが俺の耳元で話をする
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