チューリップの王子様
side:グレイ
カノンがお使いに行ってから1時間が経った時だった
コンコンッ
自室で仕事をしていると、扉が叩かれた
「どーぞ?」
俺が返事をすると静かに扉が開き、使用人がお辞儀をしながら言った
「城の正面門に小さな女の子が来ていまして…グレイ様に面会をと泣いているんですが…いかが致しましょう」
「わかった。下がって」
仕事の目処もついたし…
女の子を泣かせて放置する趣味もない
俺は静かに椅子から立ち上がり正面門まで向かった